明日も来たい　！行きたい！行かせたい！　そんな魅力あふれる学校、熊野市立神上小中学校

　

　七色峡のはずれに「飲まずの泉」と呼ばれる所があります。昔、ある一人の武士が旅先でこの地を通りここの泉で乾いたのどを潤し、しばらく足を休めていましたが、折から通りかかった同じ旅姿の武士と顔を見合わせ、さも驚いたらしく、とっさに、「やーっ！」とばかりに立ち上がり、一言二言口論すると見るや双方忽（たちまち）刀を抜いて果たし合いになりました。　

　ところが無残にも先の武士が一刀のもとに、その場に切り伏せられ、「無念！」とただ一言叫んでそのまま息が絶えました。生き残った武士は、悠々と刀の血潮をその泉で洗い何れかへ立ち去りました。　

　これを見た村人達は、その泉がケガラワシイとしてそれを飲まず、以来「飲まずの泉」として今に伝わっているのだと言われています。

　　　　　　　　　　　　　　（「伝説の熊野　平 八州史著」より）


　　<七色峡ダム湖>
　
※七色ダムの下流にある「七色峡」は、四季により川の水の色が七色に変わる峡谷として知られています。