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〒519-4442 三重県熊野市神川町神上63
神川町特産品
硯石や碁石、床置石、そして今はパワーストーンとしても重宝されている「那智黒石(神上石)」は、日本でもここ神川町でしか産出されない貴重な銘石です。
那智黒石は、黒色の緻密(ちみつ)な珪質(けいしつ)粘板岩で、それは磨けば磨くほど光沢を増し、その美しさはまるで神が宿っているとして、昔の人は「神渓石(しんけいいし)」と名づけたとも聞きます。
昔は試金石に用いられ、又硯材としても古くから利用されてきました。
【那智黒石の名の由来】
那智黒の名については、一説によると次のような語り伝えがあります。
昔、那智(和歌山県)の浜辺に世にも珍しい黒石が沢山打ち上げられました。それを見た浦人たちは、その美しい光沢に驚嘆し、早速、那智の御山に運んで奉納しました。その黒石こそは神川の川原から北山川に出て、はるばる熊野川を下り、途中みがきにみがきをかけられ、ついに海に出て、海でも波が仕上げをかけてとうとう那智の浜辺に辿り着いたのでした。
つまり、神川の神上から一人で遠遠と那智の御山参りに来たわけで、よって神川の神上石が、転じて那智黒石の名を冠するようになったのだと云います。
(「幕末の北海道写真師 田本研造と熊野」 岡本実著より)
※試金石
試金石(しきんせき)とは、金の品質を計るために用いられる主に黒色の石英質の鉱石を言う。一般的には碁石などの材料として知られる、緻密な粘板岩である那智黒石が使用される。