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『嶺泉寺の能面』 市指定有形文化財 彫刻 神川町神上区
〈左から翁、十寸髪、小面の3面〉 <嶺泉寺>
神川町神上区神川町神上(こうのうえ)にある嶺泉寺には、十寸髪(ますかみ)、小面(こおもて)、翁(おきな)と呼ばれる3つの能面が所蔵されています。
口碑伝承によると、これらの能面は嶺泉寺から川を挟んで、旧神上中学校裏山にみえる上山神社の所蔵でしたが、明治時代の神仏分離令によって上山神社の神宮寺であった嶺泉寺に移ったとされています。
近年までは、この地域では干ばつの時には、神社近くの渓流で面をつけた氏子に周囲から笹の葉の水を振りかける雨乞い神事が行われていました。3面とも、洗練された上作の能面であり、彩色の損傷があるにもかかわらず、その芸術性は十分保たれ、近世初期彫刻作品としての評価は高いものがあります。
(「熊野市の文化財」熊野市教育委員会より)